1回の脱毛で終わらない理由は?

たまに脱毛は1回受けるだけで全身ツルツルになりますか?というご質問をいただくことがあります。しかし、実際には複数回、期間をあけて脱毛をする必要があります。その理由は「毛周期」が関係しています。「毛周期」とは一体何でしょう。今回は「毛周期」について解説していきます。

「毛周期」を意識した脱毛こそ最高の結果に

脱毛施術を受けた後、パラパラと毛が抜け落ちることを実感したことがあるかもしれません。「これで脱毛が完了した?」と思いきや、しばらくするとまたムダ毛が生えてきます。これには「毛周期」と呼ばれる毛の生え変わりサイクルが関係しているのです。

「毛周期」を意識して効果的な脱毛を 1

毛が生える仕組「毛周期」について

毛の生え変わるサイクルは大きく分けて3つあります。

1. 成長期(毛が成長している期間)
成長期では、毛を成長させる毛母細胞が毛細血管から栄養分を取り込んで毛を成長させます。皮膚の下で育っている状態を成長期前期、皮膚の表面に出てきている状態を成長期後期と呼びます。

2. 退行期(成長が止まり抜け落ちるまでの期間)
毛が栄養をもらい成長は止まります。毛が抜け落ちるのを待つ期間です。シャンプーやドライヤーの時に抜け落ちるのは退行期の毛です。

3. 休止期(毛が生えてない状態)
休止期は、毛穴から毛が生えない状態です。毛が抜け落ちてから、次の毛が生えるまでの休止期間です。

この3つのサイクルを「毛周期」と呼びます。この「毛周期」によって体毛は常に一定量生え変わるようになっており、現在生えている体毛は、個人差はありますが成長期と退行期だけになります。身体の毛は「生える」→「伸びる」→「抜け落ちる」を繰り返し、また「生える」を繰り返します。この「毛周期」は人それぞれのサイクルを持っており、また毛1本1本も異なるサイクルになります。

「毛周期」を意識して効果的な脱毛を 2

脱毛効果があるのは「成長期」のみ

体毛が生えるメカニズムは、毛の根元にある毛母細胞に毛乳頭が栄養を届けることで、毛母細胞が毛を成長させるという仕組です。毛母細胞や毛乳頭は毛を剃ったり抜いたりしても、なくなることはありません。脱毛は、「毛周期」の「成長期」にのみ反応するため、退行期や休止期には反応しません。また、体毛の成長期は全体の2-3割の毛といわれています。そのため、脱毛は繰り返し回数を重ねて施術を受ける必要があるのです。脱毛を早く完了させたいということで、退行期や休止期のタイミングで施術を受けても肌に余計な負担をかけてしまうだけで効果は期待できません。そのため、最低でも1ヵ月の間隔をあけて照射していくことになります。

「毛周期」の期間はどのくらい?

脱毛の効果を発揮するためにも間隔をあけ、成長期に合わせた脱毛を受けることが必要です。身体の部位によっても「毛周期」の長さやムダ毛の割合が変わります。

濃い体毛の「毛周期」は長い

個人差はありますが、毛が濃い人は一般的に「毛周期」が長くなるといわれています。また、パーツ単位でみても、顔の産毛は1ヵ月程度といわれていますが、脇やVラインになると2-4ヵ月程度といわれています。このように、身体の部位によっても「毛周期」は異なるため、成長期の期間にも違いが出てきます。そのため、全身脱毛を受けた際、同日に施術しても部位により脱毛効果に差が出てきてしまう可能性があります。通院は「毛周期」に合わせて通うことが重要です。